こんにちは。
丹波橋こころの相談室の東です。
いつもこころの日記をお読みくださり
ありがとうございます。
今日は「自信を持つ」ことについて書いてみたいと思います。
面接の中で話題になることばのうち、
結構高頻度で出てくるのが、
「どうやったら自信が持てますか？」
という言葉です。
確かに自信を持つって難しいことです。
「私自信あるねん」といってる人に、
会われたことありますか？
というぐらい、
「自信を持つ」ということは、
全ての人にとって難しいことなのだと思います。
しかし、
自信が持てないと
なかなか症状が治まらないというのも事実で、
やはり
自信を持つということはこころの健康を回復するうえでとても重要なことだと思います。
ではなぜそんな重要なことがなかなかできないのかを
次に考えていきたいと思います。
・なぜ自信が持てないのか。
それを一番難しくしているのは、
「完璧」という問題ではないかと思っています。
来所される方と話をしているとよく過去の自分を振り返ってくださいます。
そして「完璧」でない自分を穴が開くほど見てくださいます。
これもできていない、あれもできていないと。
その結果
自信が持てないという
状況が生まれているように思います。
でも思い出していただきたいのが、
先ほども申しましたように、
「私自信あるねん」という人に、
果たしてであったことがあるかということなのです。
多くの人が自信を持てずに生きているのです。
もしかしたら、この世のすべての人が自信を持てずに生きているのかもしれません。
そのぐらい自信を持つということは難しいのです。
そこへ「完璧」ということを加えてしまったら、
本当に大変なことになってしまうと私は思います。
特に私のところに来てくださる方は、
決まって生真面目です。
まじめな人にとって
「完璧」とは当たり前のことで、
殆どの人ができていて、
それができていないこと自体
おかしなことというふうに
感じておられるような気がします。
でも思い出していただきたいのです。
「私自信があるねん」
という人が果たしてこの世にいるのかどうか…。
もちろん生真面目な方たちも知っているのです。
この世に「完璧」な人などいないということを。
でもなぜか自分にだけはその「完璧」を求めておられるように思います。
「完璧」になったら
自信が持てると思っておられるのだなとひしひしと感じます。
その堂々巡りが
人に自信を無くさせてしまうのではないかと私は思います。
・どうやったら自信を持てるのか
上にも書いてきましたが、
「私自信あるねん」という人と会ったことがまずないということ、
そして
この世に「完ぺき」な人もいないということ。
これが事実としたならば、
それならいっそ、
全く完璧でない自分に自信を持たれませんか。
「私全然自信ないねん」と自信を持っていう。
私は思います。
完璧なことができない自分こそが本当の人間なのではないかと。
そういう人間だからこそ、
完璧でないことを悔やしみ、あこがれる。
でもできない。
そういう人間同士だから
分かり合えたり、
寄り添えたりするのではないでしょうか。
そんな人になれたら、
自信がつきませんか。
完璧にできることも
大切なことだと思います。
でもそれよりも、
人のことを思ったり、
人のことを考えたりできる、
完璧でない人間こそ、
自信をもって
生活できる人のように
私は思います。
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丹波橋こころの相談室
東 浩子 / HIROKO HIGASI
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臨床心理士として32年。
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